いつも、マルイチのブログを見ていただき、ありがとうございます。
今日は「地主様のお気持ちに寄り添えなかった」お話をさせていただきます。
お盆休みも終わり、通常業務に戻ってまいりました。
いつものように近接木の予防伐採をしております。対象木は60年生のサワラ2本。地主様の御希望は製材して使いたいので4mを3本取ってほしいとの事でした。その話を聞いたとき、1番玉、2番玉は製品になりそうだが、節だらけの3番玉は使えるのだろうか???
根元が変形し、形状比39のウラゴケ材です。
「この木は私が植えたんです。想い入れがあってね。良いものではないけれど出来るだけ使いたいんです」
地主様のお話を聞いたとき、頭を殴られた様でした。
この樹は地主様のご自宅のすぐ裏にあります。ご自分が植えてから60年、毎日この樹を見ながら過ごされたと思います。つらい時、悲しい時、またうれしい時、この樹に触れながら生きる希望をもらったかもしれません。
私の知人は巨木に抱き着いたのをきっかけに、うつ病を克服されました。
樹の価値を単なる製品でしか見なかった私。
命を頂く仕事をしているものとして、まだまだ半人前です。
何故この仕事を選んだのか?
地主様のおかげで、志に帰ることができました。
この場をお借りして、お礼申し上げます。