長野県白馬村・佐野坂での鉄道支障木の伐採が順調に進んでおります。

本日は久しぶりに現場での伐採の様子をレポートさせて頂きます。

鉄道に近接する支障木の伐採は日々行っておりますが、中々ご紹介する機会が少なくて申し訳ありません。

というワケで本日は長野県白馬村の佐野坂(大町市との境目辺り)での特殊伐採の様子をご覧ください。

コチラの現場には3ヶ月ほど前から入らせて頂き、架線に影響が出そうな木を順次伐採させて頂いております。

ご覧のように鉄道架線に枝葉が近接というよりも、既に覆い被さるように伸びてしまっております。このまま放置するに任せては重大な事態を招きかねませんので伐採が必要となるわけです。


伐採はもちろん当社のお家芸「ウッドタワー工法」で。

当現場ように重機で入る道路も無く、根元から丸ごと1本切り倒すスペースも無い現場において偉力を発揮します。

それではウッドタワー工法による伐採の手順を見てみましょう。

まずクライマーと呼ばれる樹上作業者が木に登り(ロープクライミング)ます。クライマーが上から細かく刻み、樹木の背丈を徐々に低くするワケです。余談ですが、葉も少しづつ色づいてきましたね。

樹上での伐採の様子です。

不安定な中空でチェンソーを扱うには訓練と技術が必要です。


切った枝幹はそのまま地上に落とすワケではありません。ロープで仮設のエレベーターが組まれてあり、切った枝幹はロープに固定されて安全に地上まで降ろされます。複雑に張り巡らされたロープがそれです。

グランドワーカーと呼ばれる地上作業者がロープをウインチでコントロールし、伐採された枝幹を降ろし所定の位置まで運び集材します。クライマーとグランドワーカーとの息の合った連携が何より重要となります。


枝幹を切断し、地上に降ろす。この繰り返し作業で木の背丈が徐々に低くなり、安全なサイズまで刻む事ができたら最後は根元から山側に伐倒して完了です。ですので周囲に影響を与えずに伐採できるとは言え、1本の木を伐採するには割と手間と時間が掛かります。


本日の伐採はこれにて終了。残すところあと40〜50本といったところでしょうか。

コチラの路線では11月になりますと除雪車が試運転も兼ねて予告無く走り始めますので我々の作業は11月までとなります。

期限はございますが、焦らず安全第一で進めて参ります。