樹上ポジショニング&カッテイング講習会 ご報告

いつもマルイチのブログを見ていいただき、ありがとうございます。今日は樹上ポジショニング&カッテイング講習会の様子をご報告します。リギングデザイン講習会に引き続き、群馬県、神奈川県、千葉県からお越しの3名様が今回のお客様です。この講座の目的は樹上での正確なカッテイングをするために、どうすれば地上のように安定したポジショニングを確保できるか。それが安全ポジションにつながることを習得していただきます。

 

Nさんは始めてのクライミングでした。はじめは全く登れませんでしたが1時間もしないうちに木登りのコツを覚え、「カッテイング練習場」に到着です。会得するまで何回も何回も練習するNさんの姿勢に心を打たれました。ランヤードの取り付け位置、セット方法を正しく使いこなし、カッテイング時の「安定ポジション」「安全ポジション」を確保しています。樹上でチェンソーを使うと疲労困憊になるその原因は「無理な姿勢」で切っているから。手を伸ばしてチェンソーを使うと腰や腕に負担がかかり、夕方には疲労困憊です。事故はそんなときに起こります。

Mさんは元ログビルダー、流石にチェンソーの扱いは1級品です。身体能力も高いのでクライミングも軽やか!でもそれが仇となり多少無理な姿勢で切っています。

 

これから千葉県内の近接木処理を担って行く若手ホープのSさん。

はじめのうちはクライミングロープに引っ張られ、姿勢が安定しませんでした。でも、すぐにコツを掴み、ご覧の通り「安全安定ポジショニング」を確保しています!

3人が同時に上り、実習スタートです。講師も樹上に上がり、「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」山本五十六氏の言葉を肝に銘じ、講座が進行していきます。

まずは枝を根元から落とすカッテイング。ジャンブしているように見えるので「ジャンプカット」とも言われています。このカッテイングをマスターすれば、落とした枝が地面で跳ね返ることもありません。

続いては枝を一旦持って遠くに投げる処理方法です。よくやるのが片手で枝を持ちながら、チェンソーで切っていく方法。実はこれで怪我をする人が多いんです。ミスマッチカットを覚えれば、切込みを入れても枝は落下せず、チェンソーを腰にしまってから両手を使って枝を切り離し、安全なところに投げ落とすことができます。ポイントは、切り込みを入れる位置、向き、左右の段差、です。

スパーを使えない剪定作業時の足場として、ウエビングを使います。でも、長さ調節に困ったことがありませんか?木の太さが違うので、長すぎると足場がグラグラします。スリップノットで適正な大きさの輪を作り、「安定安全ポジショニング」を確保します。